令和8年度地方労働行政運営方針について
厚生労働省は、令和8年4月10日付けで「令和8年度地方労働行政運営方針」を策定しました。
この運営方針を踏まえつつ、各都道府県労働局は各局内の管内事情に即した重点課題・対応方針などを盛り込んだ行政運営方針を策定し、計画的な行政運営を図ることとされています。
今年度の労働分野における課題や方針が網羅されていますので、今後の労務管理対応や方針を検討する際の参考になるものです。運営方針をもとに今後の法改正など企業で対応が必要な点を一部挙げてみたいと思います。
1.同一労働同一賃金の遵守の徹底
「監督署による定期監督等において、同一労働同一賃金に関する確認を行い、短時間労働者、有期雇用労働者又は派遣労働者の待遇等の状況について企業から情報提供を受けることにより、雇均部(室)又は安定部等による報告徴収又は指導監督を効率的に行い、是正指導の実効性を高める。~中略~基本給・賞与について正社員との待遇差がある理由の説明が不十分な企業に対して点検要請を行い、あわせて、支援策の周知を行うことにより、企業の自主的な取組を促す。~中略~加えて、同一労働同一賃金の施行5年後見直しに関する労働政策審議会での議論の結果を踏まえた「短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針」等の改正の円滑な施行・適用に向けて、改正内容について労使等の関係者に十分に理解されるよう、周知・啓発に取り組む。」
従前どおり、監督署による定期監督等において、同一労働同一賃金に関する確認が行われ雇均部(室)等で是正指導が行われるようです。基本給・賞与について正社員との待遇差がある場合は、その理由について説明できるようにしておきましょう。また、指針の改正案についても確認し短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者の労働条件の見直しに向け準備しておいた方がよいでしょう。
参考:同一労働同一賃金ガイドライン 見直し(案)令和7年11月21日
2.カスタマーハラスメント対策及び求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策の推進
「令和7年6月に改正労働施策総合推進法等が成立し、事業主に対して、カスタマーハラスメントや求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止のための雇用管理上の措置が令和8年10 月1日から義務付けられることとなったことを踏まえ、改正内容について労使に十分に理解されるよう周知に取り組むとともに、施行後は、カスタマーハラスメント防止指針や求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止指針等に基づき、着実な履行確保を図る。」
カスハラ対策及び求職者等へのセクハラ対策の義務化は、10月1日より施行されます。
あかるい職場応援団サイトでは、業種別カスタマーハラスメント対策企業マニュアルなども提供されています。このような資料なども参考にハラスメント防止措置の策定を進めていきましょう。
業種別カスタマーハラスメント対策企業マニュアル (宅配業編)等を作成しました|厚生労働省
3.熱中症予防対策の推進
「令和7年6月に施行された改正労働安全衛生規則により、熱中症のおそれがある労働者を早期に見つけ、その状況に応じ、迅速かつ適切に対処するため、熱中症の自覚症状がある場合等の報告体制の整備、重篤化を防止するために必要な措置の実施手順の作成及びこれらの関係作業者への周知の措置を事業者に義務付けたところであり、引き続き、改正内容の周知及び履行確保を図る。」
最高気温が40℃以上の日の名称を「酷暑日」とすると報道がありました。近年、夏に顕著な高温を記録する年が頻発しており、40℃を超える気温が毎年のように観測される状況を受けてのことのようです。
熱中症は、4~5月にも発生しますので昨年の法改正も踏まえ対策を進めていきましょう。
参考:令和8年「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施します|厚生労働省
出典:「令和8年度 地方労働行政運営方針」の策定について|厚生労働省
以 上