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「働き方改革関連法施行後5年の総点検」の調査結果について

「働き方改革関連法施行後5年の総点検」の調査結果について

厚生労働省が、働き方改革関連法施行後5年の状況を把握するため労働者を対象とするアンケート調査、企業・労働者を対象とするヒアリング調査を実施し、その結果を公表しました。今回の調査結果を踏まえつつ、労働市場改革分科会や労働政策審議会において、労働基準関係法制について議論が進められます。

今回はアンケート調査結果をもとに労働時間に対する意識について確認したいと思います。

 

1.妥当だと考える時間外労働等

妥当だと考える時間外労働等(時間外労働と休日労働を合わせた時間)は、93%が36協定の上限時間である月45時間以下と回答しており、65.6%は20時間以下が妥当だと回答しています。働き方改革関連法施行前との比較がないので確かなことは言えませんが、「0時間」との回答が21.7%、また若年層のワークライフバランス重視傾向などを勘案すると妥当な時間外労働時間は減少していると推測されます。

 

2.労働時間をどのようにしたいか?

※「やや増やしたい」、「増やしたい」の10.5%のうち4.4%が所定労働時間 週35時間超の者

 

3.労働時間を増やしたい理由

収入面での理由(たくさん稼ぎたい、残業代がないと厳しい)が57.2%と過半数を占めています。

次に「自分のペースで仕事をしたいから」19.7%、「仕事の完成度や業績を高めたいから」10.2%、スキルアップのため7.0%と続きます。社内での労働時間削減対策でよく出てくる理由が並んでいます。

下記回答を見ると社員のワークライフバランス重視や会社側の採用や健康障害防止のため労働時間削減対策が進められている反面、早く仕事を覚えたいのに時間がないといった問題が生じていることがわかります。

・限られた時間で仕事が終わらない、自己研鑽する時間がない、自身の能力向上ができていないのではないかといった声がある。【建設業、50~99人、10億円超、10時間超20時間以下】

・学習意欲の高い若手(採用2、3年目まで)は、図面をじっくり見て、今後に活かすために勉強したい等の理由で時間外労働を希望する場合があるが、4、5年目以降になると、仕事を覚えて自ら行動できるようになるため、時間外労働を増やしたいという意向は減ってくる。【建設業、1000人以上、10億円超、10時間超20時間以下】

今回の調査が労働基準法等の改正にどのように反映されるかわかりませんが、自社の労働時間に対するスタンスを確認し今後の方針を考える際の参考になるのではないかと思います。採用の促進や既存社員の定着が重要な労務課題となっている中、労働時間を増やすという方向性は考えにくいのが現状です。時間外労働等を削減しつつ社員のスキルアップも所定労働時間内に行うためには労働生産性の向上を図っていくことがさらに重要となっていくものと思われます。

 

出典: 「働き方改革関連法施行後5年の総点検」の調査結果を公表します|厚生労働省

以上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

執筆者  谷町 ハジメ(ペンネーム)

大学卒業後、服飾雑貨の販売に従事。労務管理に興味を持ち社労士試験に挑戦。
平成16年に社労士資格取得。その後、約20年にわたり、人事・労務管理の業務に携わっている。