7月はクールワークキャンペーン重点取組月間です
~熱中症の8割が7~8月に発生しています~
職場での熱中症により毎年約20人が亡くなり、約800人が4日以上仕事を休んでいる状況を踏まえ、5月から9月までを実施期間とする「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」が実施され、職場における熱中症予防が図られています。特に熱中症のピークである7月は重点取組期間と位置づけられています。
気象庁が発表した6月から8月にかけての夏の長期予報によれば、全国的に気温が平年より高くなる見込みで、今年もクールワークキャンペーンを踏まえ熱中症対策に万全を期す必要があります。
近年の熱中症の状況は、厚生労働省発表の令和5年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」によると下記のとおりです。
<職場における熱中症による死傷者数(死亡者及び休業4日以上の業務上疾病者の数)の推移>
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 |
829(25) | 959(22) | 561(20) | 827(30) | 1,106(31) |
( )内の数値は死亡者数であり、死傷者数の内数。
<2019年以降の発生状況>
・業 種 別:建設業(20.6%)、次いで製造業(19.7%)で多く発生。
・月 別:全体の約8割が7月(28.6%)又は8月(50.5%)に発生。
・時間帯別:15時台(12.6%)が最も多く、次いで11時台(12.3%)に多く発生。なお、日中の作業終了後に帰宅してから体調が悪化して病院へ搬送されるケースも散見。
・年 齢 別:全体の約5割が50歳以上:50歳代(24.0%)、60~64歳(9.9%)、65歳以上(15.7%)
熱中症対策は、設備、休憩場所の確保や服装等の検討など多岐にわたりますが、社員に対する教育研修も重要です。教育用教材は、資料や動画なども充実していますので厚生労働省等が用意しているものを必要に応じて活用するのが良いでしょう。
・熱中症予防のための情報・資料サイト | 厚生労働省 (mhlw.go.jp)
対策を行い各自が気を付けていても年齢や体調、その時々の天候、就労環境等によっては熱中症になってしまうこともあります。また、周囲の方が熱中症になってしまうこともありますので熱中症が疑われる症状とその対処法を知っておくことも重要です。
<自分でわかる症状例>
・手足がつる ・吐き気 ・立ちくらみ ・めまい ・汗のかき方がおかしい(汗がとまらない、汗が出ない)
・何となく体調が悪い ・すぐに疲れる など
<他人から見てわかる症状例>
・イライラしている ・ふらふらしている ・呼びかけに応じない ・ボーッとしている など
専門知識がないと熱中症かどうかは判断できませんので、熱中症が疑われる症状が見られたら、すぐに作業を中止して応急処置を実施するとともに、呼びかけに応じない等の場合は躊躇することなく救急車を呼ぶことが重要です。
熱中症から命を守るguide_pdf01.pdf (mhlw.go.jp)